こんにちは。
TENTO 横浜校 講師の澤田です。
みなさん、夏休みを満喫していますか?
TENTOでは、夏休み1日講座を開催中!
その前半戦の模様をレポートします。

「リソースパックをつくろう」(マインクラフト)

マインクラフトは、プログラミングそのものを学べるだけでなく、プログラミング的な知識があることで楽しみが何倍にもなるゲームソフトウェア。
子供たちが、自発的に楽しみながら学んでくれる点が最大の魅力です。
今回の講座では、マインクラフトのゲーム内で登場する武器や防具などのアイテムを、設定ファイルや画像を編集することで、自分好みにカスタマイズしました。
画像の編集はGIMPというフリーソフトを用いて、ドット絵という、点を1つ1つ手でうって画像を完成させるという気の遠くなるような作業で行います。
最年少は小学二年生で、かなり難しく根気のいる内容もあったかと思うのですが、みな、

「こんなに大変なんだ!」「こうやってできてるんだ!」

・・・と歓声をあげながら、時間ギリギリまで一心不乱に取り組んでくれました。
また、「mod(マインクラフトを拡張するソフトウェア。Javaでプログラミングする。)を作ってみたい!」など、マイクラについての様々な熱い思いを帰りのドアギリギリまで語りながら名残おしそうに帰っていきました。
マインクラフトは子供達にゲームを入り口としてプログラミングを学ぶ大きなモチベーションをもたらすソフトウェアだということをあらためて認識できた講座でした。

「親子でもぐらたたきゲームをつくろう!」(Scratch)

この講座は、普段のスクールで「こどもが何をやっているのか、よくわからない、、、」という親御さんの声をよくきくことから、親子で一緒に学ぶことによって、親御さんにもプログラミング教育の意義と楽しさを知ってもらい、相乗効果で学習効果をあげてもらうことを目的として企画しました。
また、ご好評につき、発売一ヶ月で重版された「できるキッズ 子どもと学ぶ Scratch プログラミング入門」の発売記念講座ともなっており、著者である澤田が担当させていただき、書籍では扱いにくかったカメラを使ったプログラムの作り方などもご説明させていただきます。
親子のコミュニケーションを活性化するため、段階的に筋道だてて考える親御さんと直感力が高く柔軟なお子さんが協力して問題をとく部分や、親子で対戦できる要素などをいれましたが、親御さんが子供に教えるだけでなく、お子さんが親御さんに教える場面もあって、予想以上に楽しんでいただけたので、今後は親子講座の企画も定期的に行いたいと感じました。

「電子オルゴールをつくろう!」(Arduino)

この講座では、Arduinoを使って、スイッチをおすと自分の好きな曲がなるシンプルな電子オルゴールを制作しました。ハードウェアも、マインクラフト同様、子供たちが、自発的に楽しみながら学んでくれる点が最大の魅力です。
できあいのキットを使わないことで配線なども子供達が考え仕組みを学びながら自由に試行錯誤でき、それでいて、自由研究にも提出できるような完成した作品がしあげられるように企画しました。
Arduinoは、中国製のものであれば、基盤が500円弱、材料費の総額が1000円と安価な材料で制作することができるので、LEDをショートさせるなど部品を壊してしまうことがあっても、あまり気にすることなく、十分な試行錯誤ができるところが教材としての利点だと思います。
子供向けのハードウェアの講座というと専用の製品を使うことも多いのですが、こちらは本物の家電製品を構成する電子部品で作るので、身の回りのハードウェアの構造や仕組み目をむけてもらえるきっかけにもなりうるのではないかと感じました。

普段のスクールでは、年少者であってもArudinoについてはテキスト言語を強行して使うことも多いのですが、今回は単発の講座でパソコンに親しみのない子も多いためArduBlockというGUIのツールを使って実施しました。Arduino向けのグラフィックエディタはいろいろなものがありますが、ArduBlockは、簡単に動かせ、テキスト言語でのコードも確認でき、機能的な制約が少ないところが使いやすいと感じました。

ただ、作成する曲は、「きらきら星」程度を想定していたのですが、実際にやってみたところ、子供たちは、果敢に「パイレーツオブカリビアン」のような難しめの曲をかなり長めに作ろうと頑張るので、ArduBlockも私もかなりいっぱいいっぱいになりました。
しばらく、パイレーツオブカリビアンのテーマが頭の中をヘビーローテションしそうです。。。

「音楽プログラミング入門」(Sonic PI)

子供向けのプログミングというとゲーム制作やロボット作りなどの印象が強いかもしれませんが、こちらは、Sonic PIという専用ソフトを使って、プログラミングによって音楽を作る少し珍しい講座です。
2020年からの義務教育でのプログラミング教育は「既存の授業にプログラミングをとりいれる」という方針で行われるそうですが、この講座は、非常にわかりやすいその具体的なモデルとなりうるものといえるかもしれません。
昨今、大学の音楽学部の授業でも「プログラミング」の授業が独立してもうけられており、音楽とプログラミングは密接な関係にあります。今回の講座では、チュートリアルにそって構造化プログラミングの基本を学んだ後に、受講生各自が自由に編曲活動を行いました。
音楽に興味や適性をもった子供たちに、楽しみながら将来につながる本格的な音楽制作の面白さを伝えられるという意味でも非常に興味深い講座だと思いました。

以上、夏休み講座前半戦の模様をお伝えしました。
自由研究などにも使える夏休み講座は8月後半にも開催されます。